経歴と活動

神奈川県出身。2011年名古屋造形大学卒業後、長谷川繁に師事。2022〜2023年にウィーン美術アカデミーに交換留学しアラステア・マキンブンに師事。2024年に東京藝術大学大学院修了し、小林正人に師事。現在は日本とウィーンを拠点に活動。

作風と特徴

水戸部七絵の作風は、圧倒的な厚塗り技法によって特徴づけられます。彼女は一斗缶から直接油絵具を手で掴み取り、キャンバスに豪快に盛り上げることで、絵画でありながら彫刻のような立体的で迫力ある質感を生み出します。代表作の「DEPTH」シリーズでは、匿名性の高い顔を大胆に抽象化し、積み重ねられた絵具の層によって人間の存在や絵画の本質、さらには現代社会の空気感を表現しています。初期にはマイケル・ジャクソンなどのポップカルチャーのアイコンを描きましたが、近年はパンデミック期のニュースを題材にした「Picture Diary」シリーズなど、社会的な断片を反映させた作品も展開しています。また、楽器や石膏像などのオブジェをキャンバスに貼り付けることで、平面と立体の境界を曖昧にし、絵画表現の可能性を広げる実験的なアプローチも特徴的です。

代表作

DEPTH(顔)シリーズ 匿名の顔を厚塗りで表現。2020年作品「I am a yellow」は愛知県美術館に収蔵。
Rock Star/TIMEシリーズ 時代のアイコンやロックスターを厚塗りで描く。
Picture Diaryシリーズ パンデミック期の社会断片を絵画日記形式で表現。
Dansaekhwa(単色画)への挑戦 2025年から韓国の単色画の新表現にも取り組む。

評価

2020年、愛知県美術館に作品収蔵。
2022年、初の作品集『Rock is Dead』を刊行。
菅田将暉のシングル『ラストシーン』アートワークも担当。
2025〜26年、日本政府海外芸術家研修プログラムでアメリカ滞在予定。

買取のポイント

⚫︎DEPTHシリーズ 30万〜80万円
⚫︎大型厚塗りキャンバス 50万〜150万円
⚫︎立体貼付作品 40万〜100万円

まとめ

水戸部七絵は、厚塗りの絵画と匿名性の高い「顔」を主題に、絵画の境界を押し広げながら現代社会の断片を力強く描く画家です。彫刻的な質感と時代性を兼ね備えた作品群は、国内外で高い評価と注目を集めています。

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