大久保紗也は、1992年福岡県生まれ、東京を拠点に活動する現代美術家です。人間の身体や他者との距離感、理解しきれない感覚をテーマに、輪郭線と物質感を併せ持つ独自の絵画表現で注目を集めています。平面空間における実在や存在の曖昧さを探求し、ケアや暴力性など対極の人間行為のグラデーションを描き出す作風が特徴です。
大久保紗也の作品は、他者との距離感や理解しきれない感覚を掘り下げることを主題とし、身体の一部や日常的なポーズをもとにしたドローイングを中心に制作されています。輪郭線による記号的なイメージと、物質感や抽象性を帯びた像のうねりが同居し、独特の存在感を放ちます。支持体には波板(トタン板)やキャンバスパネルなど多様な素材を用い、平面ながらも立体的な質感を感じさせる作品群です。制作のコンセプトは「平面空間におけるモノや人の存在、実在について探る行為」とされ、ホスピタリティと暴力性という対極的な人間行為の間にある曖昧さや揺らぎを絵画で表現しています。
1992年 福岡県生まれ
2015年 京都造形芸術大学美術工芸学科油画コース卒業
2017年 京都造形芸術大学大学院芸術専攻ペインティング領域修了
2017年 第4回CAF賞 白石正美賞受賞
現在は東京を拠点に活動
2018年 「a doubtful reply」(WAITINGROOM、東京)
2020年 「They」(WAITINGROOM、東京)
2022年 「We are defenseless. / We are aggressive.(無防備なわたしたち/攻撃的なわたしたち)」(日本橋三越本店 三越コンテンポラリーギャラリー)
2022年 「Box of moonlight」(WAITINGROOM、東京)
2022年 「The mirror crack’d from side to side」(六本木ヒルズA/Dギャラリー、東京)
2023年 「物語るレプリカ/Replicas that tell a story」(京都 蔦屋書店)
2024年 「Leiomotiv」(日本橋三越本店 三越コンテンポラリーギャラリー)
2025年 「project N 99 大久保紗也」(東京オペラシティ アートギャラリー)
大久保の作品は国内外で高い評価を受けており、個展やグループ展での発表を通じて着実に注目度を増しています。作品はギャラリーや抽選販売で取り扱われており、市場でも関心が高まっている作家の一人です。
小〜中サイズのドローイング・キャンバス作品 10万〜30万円
大型作品や特別なシリーズ作品 30万〜70万円
※査定額は作品の状態、シリーズ、展覧会歴、付属証明書の有無によって変動します。
大久保紗也は、輪郭線と物質感を融合させた絵画で、人間の身体や他者との距離感、存在の曖昧さを表現する現代美術家です。国内外での個展・展覧会を通じて精力的に活動を続け、今後のさらなる成長と活躍が期待されています。