美術品を売却する際、査定基準や売却ルートの選び方など多くのポイントがあることを、これまでのコラムでご紹介してきました。
しかし実際には、**「本当に高く売れた事例はどんなものか?」**を知ることで、より具体的なイメージが持てるはずです。
今回は、これまでの知識を実践に落とし込みやすいよう、代表的な売却成功例と、その裏にある理由を解説します。
ケース:草間彌生「かぼちゃ」版画作品
あるコレクターが所有していた草間彌生の版画作品は、購入当時数十万円で取引されていました。
しかし近年の草間人気と海外オークションでの高額落札の影響により、出品からわずか数分で予想を超える落札額がつきました。
成功要因
ケース:奈良美智 初期ドローイング
奈良美智の初期ドローイング作品は、以前は評価が低く、市場でも動きが鈍い時期がありました。
しかし、近年の国際的評価の高まりに合わせ、国内オークションに出品された際には想定額の2倍以上で落札。
成功要因
ケース:村上隆「お花」エディション
あるお客様は、急ぎの資金需要があり、村上隆のお花シリーズ(版画)を業者買取に依頼しました。
オークションならより高値が期待できたかもしれませんが、業者買取を選んだことで即日現金化が実現。
成功要因
ケース:近代洋画・日本画のまとまったコレクション
相続整理の一環として複数の作品を売却する際、バラ売りではなくまとめて専門業者に依頼。
オークション出品も一部組み合わせた結果、作品全体として高値がつき、スムーズに整理が完了しました。
成功要因
上記の事例を振り返ると、次の3点が共通しています。
美術品の売却で成功するかどうかは、作品の力そのもの+所有者の準備と判断で決まります。
市場の動きを見極め、適切なタイミングとルートを選び、来歴や証明書を整えておくことが何より重要です。
アートビリオンでは、こうした過去の成功事例や市場動向をもとに、お客様一人ひとりに合わせた売却戦略をご提案しています。
「いつ、どこで売るべきか」「オークションか買取か」など、迷うときこそご相談ください。
大切な作品を最高の条件で次へつなぐために、私たちが伴走いたします。