略歴とキャリア

1937年:大阪府に生まれる
1960年代後半:関西を中心に「もの派」運動に参加
1970年:パリに拠点を移し、国際的な活動を展開
1980年代以降:ポリウレタン樹脂による独自の立体絵画へと展開
2010年代〜:再評価が進み、東京国立近代美術館などで大規模展が開催

松谷の表現は、初期は石や木などを用いた静謐な構成に始まり、パリ移住後は鮮烈な色彩と樹脂による“物質的絵画”へと変貌を遂げていきました。にもかかわらず、根底にある「存在への敬意」は一貫しています。

代表作

《Work》シリーズ(1960〜70年代):石、木片、和紙などを用いた静物的配置作品
《Pénétration》シリーズ(1970〜):ポリウレタン樹脂による色彩と素材の交錯
「もの派」グループ展出展作品:李禹煥や関根伸夫らと並ぶ初期代表作
カンディンスキー賞(2010年代以降)の影響を受けた後期絵画群

特に《Pénétration》は「色」と「厚み」を備えた物質的絵画として、絵画と彫刻の境界を曖昧にする試みとして高く評価されています。

評価

⚫︎国際的文脈での「もの派」再評価(欧米での回顧展、文献出版)
⚫︎パリを拠点に活動していたため、欧州市場での関心の高まり
⚫︎作品そのものの保存状態の良さと視覚的強度
日本美術の静けさとヨーロッパ的構成感の融合

現代の脱ジャンル的なアート潮流の中で、松谷の「素材の意味性を問う」態度はむしろ時代に先んじた表現とみなされつつあります。

市場価格と買取相場

初期「もの派」作品(石や木の構成):800万〜3,000万円

《Pénétration》シリーズ(ポリウレタン):600万〜1,800万円

小型ドローイングやスタディ作品:150万〜500万円

欧州個展出展作品、図録掲載作品:高額落札の傾向あり

現在は特に海外オークション市場での需要が伸びており、評価の定着とともに今後さらなる価格上昇も見込まれます。

買取のポイント

⚫︎作品の制作年と素材:特に1960年代〜70年代初期の作品は極めて希少
⚫︎展覧会歴・図録掲載の有無
⚫︎保存状態と額装の有無(ポリウレタン作品は特に注意)
⚫︎真贋証明・署名・付属資料の有無

松谷作品は国内外を問わず、美術館級のコレクション対象となるケースも多いため、査定には専門知識が必要です。当社では、もの派関連の実績を多数有し、丁寧かつ透明な対応を心がけています。

買取サービス
絵画・版画・彫刻・骨董品など、幅広いジャンルの美術品を対象に、専門の査定士が一点一点丁寧に評価し、適正価格で買取いたします。
ご希望に応じて、店頭・出張・宅配の各買取方法をご用意しておりますので、安心してご相談ください。
詳しく見る
取扱品目
現代アート、書画、洋画、日本画、中国美術、版画、茶道具、骨董品、彫刻など、幅広いジャンルの美術品を買取対象として取り扱っております。専門の鑑定士が丁寧に評価し、高価買取を実現いたします。「どのジャンルが売れるのか分からない」「来歴不明の作品がある」といったご相談も、ぜひお気軽にお寄せください。
詳しく見る
取り扱い作家
有名作家から現代アートの注目作家まで、美術品買取において幅広い作家の作品を取り扱っております。
草間彌生、村上隆、東山魁夷、平山郁夫など、国内外の著名作家の買取実績も多数。
作家名が不明な作品でも、査定士が丁寧に調査・評価いたしますので、お気軽にご相談ください。
詳しく見る
当社の強み
美術品専門の買取サービスとして、確かな審美眼と豊富な実績をもとに、幅広いジャンルの美術品を高価買取。
信頼できる査定で、現代アートや骨董品、書画なども丁寧に対応いたします。
詳しく見る
ページトップ