森山大道は、1938年10月10日に大阪府池田市で生まれ、ストリートスナップを中心に、都市の雑踏や日常の断片を鋭く切り取る作風で日本を代表する写真家として広く知られています。独自の「アレ・ブレ・ボケ」スタイルを駆使し、モノクロームの荒い粒子や激しいブレを取り入れ、社会の片隅にある情景を映し出す作品で、国内外で高い評価を受けています。
森山大道の写真は、粒子の荒いモノクローム、激しいブレやボケを特徴とし、これを「アレ・ブレ・ボケ」と称される独特の作風として表現しています。彼はストリートスナップを多く手掛け、都市の雑踏や日常の断片、社会の隅に息づく情景を鋭く切り取ります。特に東京・新宿をはじめ、日本全国や海外の街を舞台にした撮影活動を精力的に続けています。
『にっぽん劇場写真帖』(1968年)
『写真よさようなら』
『光と影』
『新宿』
『犬の記憶』
これらの作品は、都市風景を表現する中で、森山大道ならではの視覚的な強度と情感を映し出しており、世界中で高く評価されています。
⚫︎ハッセルブラッド国際写真賞
⚫︎ドイツ写真家協会賞
⚫︎朝日賞
⚫︎毎日芸術賞
⚫︎日本写真協会作家賞
さらに、2012年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)インフィニティ賞生涯功績部門を日本人で初受賞しました。その作品は世界中の美術館やギャラリーで展示され、現代写真界における国際的な評価も非常に高いものです。
⚫︎東京工芸大学客員教授
⚫︎京都造形芸術大学客員教授
⚫︎専門学校東京ビジュアルアーツ顧問
長年にわたって次世代のアーティストを育成してきた森山は、教育活動にも積極的に関わり、写真の可能性を広げています。
森山大道は、「アレ・ブレ・ボケ」の作風を持つストリートスナップ写真家として、戦後日本の写真界における巨星の一つであり、その作品は都市の表情や社会の変化を鋭く捉えています。現在も精力的に創作活動を続け、その影響力は国内外で高く評価されています。