桑田卓郎(くわた たくろう)は1981年、広島県福山市に生まれた現代日本を代表する陶芸家です。伝統的な茶陶技術や日本独自の美意識を基に、鮮やかで大胆な色彩と自由な造形表現を駆使し、伝統と現代性を刺激的に融合させる独自の陶芸世界を築いています。岐阜県多治見市(または土岐市)に工房を構え、国内外で高く評価され、多くの美術館やコレクターの所蔵品となっています。
2001年に京都嵯峨芸術大学短期大学部美術学科陶芸コースを卒業し、陶芸家・財満進氏に師事。2007年には多治見市陶磁器意匠研究所を修了しました。その後、岐阜県を拠点に制作活動を行い、国内外で個展やグループ展を数多く開催。ニューヨーク、ロンドン、パリ、ブリュッセルなど世界の主要都市でも作品を発表し、国際的に注目を集めています。
桑田の作品は、伝統的な「梅華皮(かいらぎ)」や「石爆(いしはぜ)」といった陶芸技法を独自に発展させています。茶碗などの伝統的器物をベースにしつつ、自由な造形と鮮やかな色彩で大胆に装飾。特に金彩・白金彩を用いた技法にも積極的に挑戦し、生命感と神秘性を感じさせる玉眼(ガラス製の瞳)を入れた作品も高く評価されています。伝統美と現代感覚を刺激的に融合させるその作風は、国内外で多くの支持を得ています。
「Dear Tea Bowl, Horsetails are in season in Hagi.」(山口県立萩美術館・浦上記念館、2019年)
「日々」(京都・音羽山清水寺、2019年)
「進化論」(MEGUMI OGITA GALLERY、2022年)
国内外で個展やグループ展に多数参加。作品はパームスプリングス美術館、金沢21世紀美術館、ミシガン大学美術館などに所蔵。
桑田卓郎の作品はオークションやギャラリーで流通し、特に個展発表作品や金彩を施した作品が高値で取引されています。
⚫︎茶碗など伝統的器物 30万円~80万円
⚫︎金彩・白金彩を用いた作品 50万円~150万円
⚫︎大型インスタレーション作品 150万円以上
査定額は状態、限定性、付属書類、展示歴によって変動します。
桑田卓郎は、日本伝統の陶芸技術と現代的な彩色・造形美を融合させ、独自の陶芸作品を創出する現代陶芸の重要作家です。国内外の美術館やコレクターから高い評価を獲得し、今後の活躍が期待される陶芸界の新鋭です。