土屋仁応(つちや よしまさ)は1977年神奈川県横須賀市生まれの現代彫刻家です。東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業し、同大学院では文化財保存学(彫刻)を専攻、2007年に博士課程を修了しました。伝統的な仏像彫刻の技術と現代的な造形表現を融合し、国内外で個展やグループ展を重ねており、生命や自然の循環をテーマにした作品で高い評価を得ています。
土屋の作品は、クスノキやヒノキといった木材を用い、伝統的な仏像彫刻の技術に基づきながらも、淡い彩色と透明な玉眼を施すことで、生命感あふれる神秘的な表現を生み出しています。モチーフには馬や羊などの実在動物から、ユニコーンや麒麟、人魚などの神話的幻獣まで多岐にわたり、生命の進化や循環といった壮大なテーマを具象化しています。木の内側からにじみ出るような彩色と玉眼の瞳が観る者の心を深く捉えています。
近年は「ウロボロスの連想-土屋仁応展」(2025年・高島屋)、「進化論」(2022年・MEGUMI OGITA GALLERY)、「森の神話」(2021年・熊野古道なかへち美術館/AKI Gallery/台北)などの展覧会を開催。2018年には円空大賞を受賞し、作品集『聞耳の森』『進化論』を刊行。国内外の美術館収蔵やコレクターからの高い支持も獲得しています。
土屋仁応の作品は市場価値が上昇中で、特に玉眼を施した大型の木彫作品や幻獣シリーズが高額取引されています。保存状態や付属証明書の有無により査定額は変動しますが、中型作品で数十万円、大型希少作では100万円以上の買取例もあります。
土屋仁応は伝統的な彫刻技術と現代的な美意識を融合させ、神秘的かつ生命感あふれる木彫作品を創出する注目の現代彫刻家です。独自の彩色と玉眼の技法が作品に息吹を与え、国内外で高い評価を受けています。今後の活躍にも大きな期待が寄せられるアーティストです。